「完成」と思っていたあの日はまだ通過点だった——ミクニッツ2023 alpの再挑戦記

制作記録

去年から少しずつ編んでいた Miknits(ミクニッツ)2023 の「alp」カーディガン。

ようやく完成して、水通しまで終えて――

「これでやっと着られる!」と思ったあの日。

まさかここから、再び前ほどきするとは、思ってもいませんでしたw

ヨークまで解いた! 編み直すぞ!

Mikunits2023 alp 糸割れした目 拡大
糸が割れている目の拡大

去年の時点で、すべて編み終えていて、糸始末を途中までしていたところで気づいたのは、糸を割っている目。

仕上げ中にふと見つけてしまって、「あ、ここ割れてる…!」と。
それに、編み込み模様全体の立ち上がりがどうも気に入らなかったんです。

ということで、思い切ってヨークまで全部ほどいて編み直しすることにしました。

次は水通し!糸始末はその後に

Miknits2023 alp 水通し前
水通し前

さて、編み直し完了で、いざ仕上げに入ります。

糸始末のタイミングっていつが正解なのか、ずっとあいまいなままでした。
そんなとき、編み会で出会ったフェアアイルのプロの方がこう教えてくれたんです。

糸始末は水通しの後がいいよ。伸びたり縮んだりするからね。

それ以来、水通しは必ず糸始末の前にするようにしています。

今回のalpは、編み直したことで編み込み模様がきれいに整いましたが、それでもヨークのネイビーのギザギザの部分の編み地が凸凹しています。

詳しい水通しのやり方はこちら:
👉 モヘア糸の仕上げ方

※記事はモヘア糸ですが、基本の手順は同じです。

使用している糸(日本メーカーの手芸糸)やデザインによっては、スチーム仕上げのみでOKな場合もあり、洗うのはクローゼットにしまう前などでもOK。
わたしは店舗での管理(お客さんが触ってるであろうこと)なども考え必ず仕上げというより洗うという意味で水通しします。

水通ししました!

スチーム当てました!

Miknits2023 alp 水通し&スチーム後
スチーム後

これは。

良いんじゃないでしょうか。

着てみた!……ちっせぇ!!

ドキドキしながら試着。

Miknits2023 alpt着画(正面)

……うん、着られる。着られるけど、ちっせぇ。

胸まわりがピタピタ。
これ、ボタンを閉めたら完全にパツパツです。

そして腕!!

Miknits2023 alpt着画(横)

ムッチムチ!!!!

まぁ、実はうすうす思ってたんですよ。

「これ、ちょっと小さくない?」って。

でも「水通しで少し伸びるかな〜」という淡い希望を抱いていたんです。

結果、見事に当てが外れました。

「あんた、ゲージとってないんか」と思ったあなた。

はい、とりました!
とったうえでこの結果です!

三國万里子さんのデザインって、全体的にタイトめで細身の方向けサイズなんですよね。
わたし、わがままボディなもので、指定ゲージ通りだとわたしには小さめに仕上がるんです。

三國万里子さんのデザインのウェアを編むときは、自分のサイズに合わせて一回り大きくしてたのに。

バカじゃんw
やっちまったよ。

ということで潔く決断。
全部ほどいて、針を1号上げて編み直します!

次こそは、心地よく着られる「ほんとの完成」を目指します!!