三國万里子さんのアランの衿つきカーディガンの編み方補足

制作記録

「編みたい。編みたい。」と思い続け、書籍を買ってから数年経ちました。
そしてようやく編んだ三國万里子さんデザインのカーディガン。

2011年に発行された三國万里子さんの書籍【きょうの編みもの】から、アランの衿つきカーディガンを編みました。

久しぶりに三國万里子さんデザインのものを編みましたが、書籍のパターンだけでは解決できない部分がありました。

今回は本書籍の同作品を編む人が同じことでつまづかないように、備忘録としてまとめます。

三國万里子さんはゲージがきつい

わたしの棒針のゲージはゆるめです。
よく編むmichiyoさんデザインのものは指定糸であれば、大きな差は出ません。

しかし三國万里子さんデザインのものはゲージが合いません。
これまでにいくつかの小物を編んでいますが、わたしの方がゲージがゆるいので指定糸を使っていてもゲージを合わせるために使用する棒針を1号〜3号ほど細くすることが多いです。

指定ゲージ
変わりかのこ編み/20目×25段

自分のゲージ
変わりかのこ編み/18目×25段
※ゲージは変わりかのこ編みと模様編みBの2種類を10cm四方で測ります。

指定では10cm四方の中に20目25段入りますが、わたしのゲージは18目しか入りません。段数は同じなので計算上での仕上がりは、幅が大きく長さは指定どおりに仕上がることになります。

さてゲージはゆるいのですが、指定どおりのゲージで編めば仕上がりサイズはわたしには少しきつくなってしまいます。

今回は仕上がりを指定よりも大きくしたいのであえてゆるいゲージで指定糸、指定サイズの針で編むことにします。

余談ですが三國万里子さんのゲージがわたしよりきついのは、単純に手癖だけではなく編み方の違いです。

三國万里子さんはアメリカ式で編むそうですが、わたしはフランス式です。
アメリカ式で編む方が編み地はきつくなります。

作り目は表を表側にしたい

わたしがこれまでに編んでいるものは、作り目の表が表側にくるようにデザインされているものが多いです。
そしてその作り目の表が表側に出てくるデザインがわたしの好みです。

今回のカーディガンは往復編みで編みあげていきますが、作り目を1段めとして数えて2段めを表側から見て編んでいきます。
これだと作り目の裏が表側に出てきてしまいます。

カーディガンの裾のデザイン上、作り目の裏が表側になっても違和感はないのですが個人的にちょっと嫌。

なので2段めを裏から見た状態で編むことにします。
編み図には編み方向を示す矢印がありますが、この矢印と逆方向に編むことになります。

裾を7段編むと次は本体の模様編みに入ります。

2段目を裏から見て編むことにしたまま、裾を指定の段数だけ編むと本体の模様編みも裏から編み始めることになります。それはめんどくさいので、裾は7段編むところを8段にして本体の模様は表から見た状態で編めるように調整しました。

身頃と袖を編む

身頃は前述の裾の編み方以外はアレンジは加えていません。
編み図通りに編んでいきますが、袖は短くしました。

袖口の作り目も身頃と同じように、作り目の表を表側にくるようにします。
袖はわたしの短い腕に対して、長く仕上がる予感がします。

ゲージの幅が大きいということは、身幅も大きく仕上がります。
すると肩が落ちるし、袖が余ることになるでしょう。

なので袖口は指定では21段編むところ、18段に調整しました。
※2段めを裏から見た状態で裾や袖口を奇数段編むと本体の模様編みも裏から見た状態で編むことになり、これは大変なので、偶数段に調整しています。

袖の変わりかのこ編みの編み始めの注意点

袖の編み方の図は、袖全体の略図と袖山の減目しかありません。
模様編みに変わりかのこ編みが入っていますが、袖の編み始めの編み図はありません。

なので身頃と同じように編み始めます。

指定の段数まで編み、袖山の減らし目に入りますがここで問題が発生しました。

右側は左上2目一度、左側は右上二目一度で減らし目していきます。
正しく編んでいれば、かぶせる目の前段は裏目になっているはずです。

しかし身頃と同じ変わりかのこ編みを編み始めたことで、左上二目一度と右上二目一度のかぶせる目の前段が表目になっています。

解りにくいですが画像は正しく編めているものです。
かぶせる目の前段が表編みだと見え方が違ってしまいます(画像撮っておけばよかった)。

78段編んでからこのことに気がつきました。
身頃と同じようにならないことを受け入れてこのまま編み続けるか、解いて編みなおすか。

どっちも嫌です。

なので2段短くします。

袖山までは以下のように増し目をしていきます。

5段平ら
6-1-1
7-1-1

この5段平らを、3段平らにします。
こうすることで、かぶせる目の前段は裏目になり身頃と同じ模様になります。

おそらく以下のように編めば、編み図と同じになります。

身頃の変わりかのこ編みはわき下部分に当たり目立つ場所ではありません。仮に袖の変わりかのこ編みを間違えたままで進めても違いは解りません。

もし同じように間違えて同じ問題に当たったら、自分が気にならなければ調整する必要はないと思います。

前たても作り目の表側にこだわる

前後身頃、両袖を編んだらすくいとじやメリヤスはぎで合体させて、前たてを編みます。

前たても身頃や袖と同じように作り目が表になるようにするしたいので、2段目を裏から見た状態で編むことにします。
身頃の裾を1段多く編んでいるので前たても編み図より1段多く編みます。

右前たてにボタン穴を開けますが、ボタン穴は編み図より一段分上にずらします。

前たてと身頃を巻きかがりで合体させた後に編み図のように目を拾って衿を編みます。
衿も作り目を表にした影響で、裏から見た状態で模様編みが始まります。

後は編み図のように編んでいくだけです。

ボタンをつける

ボタンを縫いつけるときどのような糸で縫いつけるか迷いました。

わたしは縫い物はあまりしないこともあり、糸の種類もあまり知らないのですが普通の縫い糸だと細すぎると思います。

そこで余っている毛糸でボタンを縫い付けました。

色はボタンに合わせてブラウンがいいかと思ったのですが、あまり糸の中にブラウンはなかったので赤にしました。
4本で依り合わせてある毛糸を裂いて2本で依り直します。

ボタンを縫い付けて、糸始末をしたら完成です。

ゆるいゲージのまま編んだ仕上がりサイズは…

前述のとおり、今回はあえてゲージをゆるいまま編みました。

着た感じは自分の思い通りのサイズ感です。
では実際の数値はどうでしょうか。

指定の仕上がりサイズ

胸周り:97cm
着丈:58cm
ゆき丈:69.5cm

実際の仕上がりサイズ
胸周り:110cm
着丈:59cm
ゆき丈:73cm

わたしのゲージは目数が少なく、段数が指定どおりでした。
そのまま編んだ結果は上記のように胸周りは13cm大きくなり、着丈は1cmだけ長く、ゆき丈は3.5cm長くなりました。

今回はたまたまちょうどよく仕上がりましたが、この方法だとちょっとしたギャンブルですね。

着られないくらい大きくなったら困ります。
自分のゲージで編んだら何センチに仕上がるのか、事前に計算した方がいいですね。

過去記事の【計算プログラムで自分サイズのセーターを編む方法】でアプリやプログラムを使ってサイズを調整する方法を紹介しましたが、『合わないゲージでもあえてそのまま編んでサイズ調整できる』ということがわかりました。

まとめ

パターンどおりに編んでいても「袖の変わりかのこ編みは、“表表”から始めるのか“表裏”から始めるのか」のような、編んでみて初めて気づく「これどうするの?」ということはよくあります。

編み慣れているデザイナーのものであれば、「こういうことだろうなぁ」なんて感が働きますが、慣れていないデザイナーだとこういうわけにはいかないです。また、出版社によっても細かい記述方法が違うので慣れていないと少し考え込んだりします。

このように本には乗ってない「どうするの?」を発見したらここのブログでお知らせしたいと思います。

でもよく読んだら書いてあったりもするんですけどね。

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