以前「手編みはダサいと若者に思われているらしい」とニッター間で話題になったことがあり、わたしなりになぜダサく思われるのか、手編みはダサくないと知ってもらうにはどうすればよいのかを考えてみました。
こちらの記事での考察のとおり、確かに若い人からみたら手編みはダサいと思われる要素はたくさんあります。
しかしわたし自身はダサいと言われたことがないので、いったい誰が、いつ、どういう場面で言われたのかずっと気になっていました。
そしてやっとわかりました。
どのような人が「手編みはダサい」と言ったのかが。
今回は、だれが、どんな作品をダサいと言ったのか。
ダサいものを編んだ人はどんな人なのか。
を掘り下げてみました。
手編みはダサいと言っている人の正体
前述のとおり、実際に「手編みはダサい」と言ってる人には会ったことはなかったので、「どこにいるんだい?」と思い、ぐぐってみました。
居たー!
見つけたー!
編み物が趣味の義母は季節が夏であろうが手編みのファッションアイテムを作り続けています。上手なら良いのですが、あまり上手ではない上に売れ残ってセールになっていた変な色の毛糸で編み物をするので、もらっても使うのが難しいものばかりなんですよ。
正直困る…。義母にもらった本気でいらないもの5選
直接的に「ダサい」とは言ってはいないけど、この短い文章を読むだけで「ほんとうにダサいんだろうな」って思っちゃいましたよ。
「売れ残ってセールになっていた変な色」ってよほどのハイセンスなお方じゃないと使いこなせないだろうな( ^ω^)・・・。
もう一つはこれ
こちらもダサいという言葉ではないですが、ダサいんだろうなぁって思います。
どうやら「手編みはダサい」と実際に言った人は、姑・おばあちゃんに手編みのものを押し付けられた人のようです。
手編みがダサいと言われる人の特徴
それでは「貧乏くさいから要らない」と断られたというトピを元に、貧乏くさい≒ダサいものを編んだ人はいったいどのような人物なのかを考えてみます。
特徴1.断りにくい人に押し付ける
断りにくい関係ってたくさんありますよね。
上司と部下、先輩と後輩、ママ友など。
でも、一番厄介なのは、嫁姑(義両親と嫁、または婿)です。
よくあるのは「孫が生まれるから!」と張り切って編んでしまうパターンです。
初孫だったりすると、うきうきで編んであげたくなると思いますが、ちょっと待ってください。
お嫁さんと息子さん、これからおばあちゃんになる自分。
世代が違えば価値観も違います。
当然好みも全く違いますし、流行もあります。
自分が可愛いと思っていても、お嫁さんからすれば「古い人の“可愛い”」なんてダサいのです。
題材にしたトピでは、主の文章からお嫁さんとの関係がよくないことがうかがえますが、
そんな関係ならばお嫁さんとしては「下手なことは言えないから」と、とりあえず黙って受け取ってしまいますよね。
先述の”売れ残ってセールになっていた変な色の毛糸で編んだものをもらって困った人”もお嫁さんの立場です。
お嫁さんってお姑さんとすごく良好な関係を築けていないと、断ることなんてできないですよ。
特徴2.自分にとって都合のよい解釈をする
トピ主のお孫さんはまず、このように言ってお断りをしていますよね。
「おばあちゃん、もう要らない。」
なのにトピ主は「遠慮しなくていいのよ。おばあちゃん、貴方が好きで作っているんだから」と返しています。
遠慮じゃなくて「マジいらね」というのが本音でしょ。
言葉のままだけどw
はっきりと不要であると言っているにも関わらず「遠慮」と思えるのは、「孫は本当は喜んでいる」と自分にとって都合のよい解釈をしているからでしょう。
特徴3.思い込みが激しい
特徴2をもう少し掘り下げると、思い込みの激しさが分かります。
確かにトピ文をみると、孫は喜んでいると思い込んでしまう要因はあります。
入園グッズはたくさん作ってあげました。本当に喜んでくれたんですよ。お返しにお菓子やお手紙ももらいました。孫のはじめてのお手紙には感動しましたよ。手作りニットを「貧乏臭いから要らない」と断られました
お返しがお菓子だけでなく、お手紙までもらったら「本当に喜んでくれたんだ。」と思いますよね。
そのときは本当にお孫さんもお嫁さんも喜んでくれたのでしょう。
でも、もしかしたらお手紙だって、お嫁さんが「じゃぁ、お礼におばあちゃんにお手紙を書こうか」と、手紙を書くように促したから書いたのかもしれません。
本音は入園グッズが好みのものでなくても、作ってくれたことに対しての礼儀として、お手紙をくれた可能性は充分にあります。
でも、最初から「孫はわたしの手編みを喜んでいる」という思い込みがあるから、「もう要らない」の孫の言葉の真意(というか、本当に言葉そのままだけど)に気が付きません。
特徴4.被害者意識が強い
これも思い込みの激しさゆえですが「不器用でお裁縫もできない嫁が器用な私に嫉妬して孫に言わせたのかもしれません。」って。
ナンデヤネンッ!!( `д´⊂彡☆))Д´)・∵.
わたし自身編み物をしない人に「貧乏くさいねw」って笑われたことはありますよ。
でも「編み物ができるわたしに嫉妬してる」なんて思いもしません。
せいぜい「あなたが着ているセーターよりお金かかってるけどね」と思うくらい。
幼稚園バッグを作ってあげて喜ばれたのは本当でしょう。
手作りバッグって、裁縫が苦手な人には苦痛でしょうし。
でも嫉妬は(ヾノ・∀・`)ナイナイ
嫉妬というのは「自分はやりたくてもできない」とか「ほしいけど手に入らない」という渇望からくるものなんだから、お嫁さんが端から裁縫に興味がないなら、裁縫ができないにしても嫉妬はしないでしょうよ。
何か思うとしたら「作らないで済んだ。ラッキー。」くらいでしょう。
それを嫁が嫉妬して孫に言わせたと思い込み、さらには「嫁の躾と孫の今後に不安を覚えました。」って。
お嫁さんに対して被害者意識が強すぎです。
(っていうか、孫の躾は息子もするべきなんじゃないの?)
特徴5.自分を過大評価している
トピ主は確かに素晴らしい腕前なのかもしれません。
私がSNSの手芸のコミュニティやサークルで仲良くしているお友達からも「凄い」「先生になれる」「どうやって作ったの?」とよく言われるんですよ。手作りニットを「貧乏臭いから要らない」と断られました
でも、技術と貧乏くさい(ダサい)は全く別物です。
今回贈った作品は「人気の作家さんの可愛い作品」とのこと。
でもねぇ。
世代によって人気の作家さんは違うし「可愛い」も違うから…。
トピ主の作る腕前は確かにプロ級でも、プレゼントのセンスは皆無。
孫が喜んでいないのが何よりの証拠です。
トピ主が可愛いと思っても、孫はそう思わないのです。
技術を褒められているからと言っても、孫に可愛いと思ってもらえないなら、少なくとも孫が喜ぶものを作ることができない人です。
「凄い」「先生になれる」「どうやって作ったの?」
仲間内の誉め言葉だって、どれも見た目の良さについて褒められていません。
特徴6.情報・知識のアップデートができない
特徴5でトピ主はプレゼントのセンスがないと言いました。
良いセンスとは知識(=知ること)から生まれます。
普遍的な知識もたくさんありますが、社会も人間も日々進歩しています。
孫の年齢は不明ですが、幼稚園のときに喜んでくれたものを小学生になっても喜んでくれるとは限りません。
最近は、ネットで海外の作家さんの本も購入できるので、いろいろな作品に挑戦して楽しんでおりました。手作りニットを「貧乏臭いから要らない」と断られました
これを見る限り、編み物に関しての情報のアップデートはしているようですね。
でも、孫の好みのアップデートはしていません。
子どもは進学、進級で出会う友達の影響で好みが変わりますし、大人だって恋愛や新しく始めた趣味や転職で好みは変わります。
新しい情報・知識を仕入れてそのときの好みにあったものをプレゼントをしていれば「貧乏くさい」なんて、受け取りを拒否されることはなかったかもしれません。
まとめ
今回は嫁姑問題(孫込み)から、ダサいと言われる人の特徴を考えて見ました。
手編みをプレゼントするというのは、本当に難しいです。
今回の事例を見ると、作り手側からすると寂しい部分もありますが、作ることそのものが楽しめればいいのであって、誰かにプレゼントをすることで心を満たすのは考え物だなぁと思います。
手編みのものは貰うと困る人がいる。
ということをしっかりと理解しておきましょう。
もし手編みのものをプレゼントするならば、まずは相手がそれを望んでいるのかを考えましょう。
そして最低限以下の点について、理解してしっかりとリサーチしましょう。
・相手の好みをリサーチする
・相手のふだんの持ち物やファッションの系統に合わせる
この3点だけでも抑えれば、すくなくとも「ダサい」とは言われないと思います。
また、技術があることと、かっこいいもの・かわいいものを作れることは別のことであると知っておきましょう。
結局は手編みがダサいのではなく、ダサいものを作る人がいる。
ダサいものを作る人しかそばにいなければ「手編みはダサい」と思われるのも、まぁ仕方ないわなぁ。と思うのです。