これまでにわたしも英文パターンでいくつかの作品を編んでいますが、「絶対に英文パターンで編めるようになるんだ!!」と決意したのは、今回編んだAnton Sweaterが編みたかったからでした。
このパターンに出会ってから4年経ちました。
長いですね。
Anton sweaterに出会ったときは英文パターンを編んだこともないし、読み方もわからない状態。
いきなり英文パターンで編み始めても、理解不足で何度も編み直しをして糸をぼろぼろにしたくないと思っていたので、英文パターンをいくつかこなしてから編もうと決めました。
そして今、満を持して完成です。
Anton sweaterのおかげでわたしの編み物の世界が広がった
Anton sweaterを知ったきっかけは、Instagramで編み友がフォローしているデザイナー・Yuko Shimizuさんのアカウントがあったことでオススメとして表示されたことです。
情報収集の手段がInstagram一強に
Instagramって(というよりSNS全般)が承認欲求を拗らせた人の巣窟としか思っていなかった私は、Shimizuさんの投稿を見て、「やばい。インスタ使わないとか情弱じゃん」と考えが変わりました。
それまでは編み物の情報収集はもっぱら書籍や手芸店の実店舗のみでした。
Instagramを使い始めて、「え?こんなにカワイイデザインがいっぱいあるの?日本の編み物の本のデザインってなんかダサ(以下自主規制)」ということに気が付いてしまいました。
Instagramを眺め続けると「本よりもインスタの方がたくさん良いデザインを見つけられるじゃん。」と、Webメディアを扱う仕事をしていた人間とは思えないくらい遅い気づきにより、情報収集が書籍&実店舗のアナログから、SNS(主にInstagram)のデジタルに移行しました。
そして積極的にSNSに投稿するようになったので交友関係が広がり、充実した編みものライフが送れるようになりました。
ちなみにRavelryが使えるようになったのもAnton sweaterのおかげです。
Anton sweaterの編み方あれこれ
パターンもダウンロードして、糸も指定糸で準備して英文パターンも編めるようになってすべてが整いました。
後はパターンどおりに編むだけです。
ポイントをひとつだけあげるとすればこれでしょうか。
「ジャーマン・ショート・ロウ」とは簡単に言えば引き返し編みです。
前後の段差や、ドロップショルダーなどのデザインを表現するためによく使う引き返し編みです。
わたしはこれまで「ジャーマン・ショート・ロウ」とパターンに記載があってもラップ・アンド・ターンが好きだからという理由でラップ・アンド・ターンでやり過ごしていましたが、今回はanton sweaterへの思い入れの強さから、ちゃんとジャーマン・ショート・ロウで引き返し編みをしました。
でもやっぱり、個人的にはラップ・アンド・ターンの方が好きです。
段消しの時の二目一度の操作がラップ・アンド・ターンの方がわたしにはわかりやすいです。
急がば回れ!編みなおしを減らすためには
何度も編み直しをして糸をぼろぼろにしたくないと思っていたくせに結果としては何度も解いて編みなおしました。
編み直した理由は以下のとおり。
1)は図案にしっかり書いてありますし、2)もちゃんと編み方を書いてくれています。
1)も2)も「パターンをちゃんと読みなさい」というお話です。
3)は、ちゃんとしている人は普段から増減目したらきちんマメに数えて確認していると思いますが、わたしはある程度進んでから数えて確認します。
なので、「あれ?合わない。どこで間違えた」と確認すると、かなり前の時点で間違えていたり。
ジャーマン・ショート・ロウをしながら減らし目をすると、何段前まで解くのかわかりにくいので、結果として多めにほどくにことになります。
減らし目をしたら、その段で毎回目数と数えるのが編み直しを減らすコツですね。
これはanton sweaterだけじゃなくて、すべてのことに言えますね。
最後の悩みどころNeck Rib
ボトムアップで編んでいくので最後に衿を編むのですが、ここでちょっとした罠があります。
anton sweaterは衿までラグラン線を編んでいきます。
そして目数が奇数なのに二目ゴム編みです!
ちょっと珍しいですよね?
二目ゴム編みなのに奇数って…。
何も考えずに二目ゴム編みを編んでいくと、ラグラン線の二目の表編みとゴム編みの二目の表編みがくっついて、二目ゴム編みの中で4つの表編みが発生するのでバランスが悪くなります。
そこでわたしはパーツごとに対称になるようにゴム編みを調整しました。
例えば、右の袖の始めは裏の一目から初めて袖の終わりは表の二目でゴム編みのを編んでいきます。
そして左の袖は終わりが裏の一目で終わるように。
やり方は個人の好みによるかと思いますが、全体のバランスを考えてゴム編みをしていくと良いでしょう。
そしてこれが完成形です。
思い入れの強い1着に
編み物が大好きでも、すべての作品が同じように強い思い入れがあるわけでないと思います。
そんな中、わたしの中でanton sweaterはすごく思い入れが強い1着になりました。
単純に自分好みのデザインというのももちろんですが、編み物の世界が広がるきっかけを与えてくれました。
anton swetaerはわたしのターニングポイントになったセーターです。
今シーズンいっぱい着たいと思います。
anton sweaterのパターンはこちら↓から