過去にあまり糸活用プロジェクトとして進めていたEarly Summerですが、途中で糸が足りなくなってしまい頓挫しておりました。
それがこの度別糸で完成しました。
元は日本の手染め作家さんのスペックルの糸とされどのリサイクルコットンで進めていたのが、使っていた糸が足りなくなって頓挫していたので別の糸で再開したものです。
今回はこのプロジェクトが完成するまでの、あれこれです。
ちなみにあまり糸活用プロジェクトとしては、リサイクルコットンだけ完了しました。
それがこのプルオーバーです。
Early Summerの糸について
指定糸はDMCのナチュラデニムですが、今回使いたいのはwe are knittersのTHE COTTONです。
この糸がDMCナチュラデニムの代用糸して使えるかを確認します。
まずは、わたしの代用糸の決め方に則り、指定糸と代用糸の情報を比較します。
ナチュラデニム | THE COTTON | |
---|---|---|
推奨針サイズ | 4~5mm | 5mm |
素材 | 100% Cotton | 100% Pima Cotton |
※針サイズはパターンおよび糸のラベルに合わせmm表記(海外サイズ表記)です。
糸の情報を比較すると太さや素材など、かなり近くてよい感じです。
さらに代用としてうまくいくかどうか、パターンを見て使用針サイズを確認します。
US 5 – 3.75 mm(5~6号)
US 6 – 4.0 mm(6~7号)
US 7 – 4.5 mm(8号)
※一番太い針が本体の模様編みになります。
※()内が日本の棒針サイズ
サイズはワンサイズくらいあげて仕上げたいので、実際に使用する針は1号上げたいと思います。
すると日本サイズで10号(5mm)を使用することになるのですが、THE COTTONの推奨針サイズとぴったりです。
つまりDMCのナチュラデニムの代用糸としてwe are knittersのTHE COTTONが使えるということですね。
※目数・段数を変更せずにワンサイズ上げて編むための代用です。
ということで、使用する針サイズはこうなります。
使用する針サイズ
リブ編み:8号
本体:10号
そしてゲージを取らずにいきなり編んじゃいましたが、ちゃんとゲージは取りましょうね。
Early Summerの編み方補足
ちょっと難しいかな。
と感じたことがいくつかありますので、そのことについてヒントをまとめておきます。
引き返し編みについて
パターンで使っている引き返し編みのテクニックは、
裏返して掛け目して…、また戻ってきたときに掛け目と一緒に二目一度する方法(だと思う)ですが、なんかよく分かりませんでした。
パターンには「ラップアンドターンの場合には…」というコメントがあったので、最初はラップアンドターンで編んでいたのですが、段消しの時にラップした糸を一緒に編むのを頻繁に忘れてしまうので、わたしはジャーマンショートロウ(GERMAN SHORT ROWS)で引き返し編をしました。
目数と段数の辻褄さえ合えば、好きなテクニックで引き返し編みをするのが良いと思います。
一番難しいのは模様編みじゃなくて減らし目です
一見すると模様編みが難しそうに見えますが、難しいのは模様編みではありません。
一番難しいのはヨークの減らし目。
本当にわたしはこれまでにないくらい、減らし目の地獄に落ちました。
ヨークの編み方は、身頃と袖を合体させて途中まで輪編み、続きは平編み(往復編み)です。
冷静にかつ丁寧にパターンを読み解いていけば難しいことはないのでしょうが何度も「目数が合わない‼︎」となりました。
結局左側は5回編み直し、右側は3回編み直しました。
表を見た状態でも裏を見た状態でも減らし目を行うので
一段編むごとに目数を数える
これが完成速度を上げるコツです。
端一目立てて2目減ってなんだ
小見出しのとおり「端一目立てて2目減」という指示があるのですが、二目一度を二回なのか三目一度なのか分からず(ほかにも方法あるかな)。
結局この指示があったときは三目一度にいました。
合ってるのかな…。
マーカーを外すタイミングの罠
左右に分けてパターンどおりの減らし目を行っていくと残り三段というところで、ラグラン線が交差(?)するようになります。
ここどうやって良いのか…。
端1目立てて2目減らすの時点で、袖のラグラン線とぶつかってしまいます。
けど、パータンだと
26段目「k2tog→SIM→ssk」、でもマーカーを取る指示は27段目。
え。
26段目の時点でマーカーを取らないと編めない…。
なんど見直しても間違いが分からなかったので、最終的に目数のつじつまを合わせつつ模様を損なわないように適当に減らし目しました。
注:英文パターンから和訳された日本語パターンだとけっこう間違いがあったりします。英文パターンでも編める人は英文パターンが良いかもしれません。わたしは日本語パターンで編みました。
最終3段はパターンを信じて良いのか分からないので、わたしと同じようにラグラン線と重なってマーカーの前後の減らし目がよく分からなくなった人は、減らし目の向きが(k2togなのかsskなのか)不自然にならないように気を付けましょう。
止め方は二目ゴム編みの方がきれい
衿の止め方は「二目ゴム編み止めまたは伏せ止め」とありますので、まずはかんたんでかつ伸びにくい伏せ止めで片方の衿を止めて、もう片方は二目ゴム編み止めにして出来栄えを比較しました。
伏せ止の方がなんかヨレヨレしています。
ということで二目ゴム編み止めにしました。
わたしは二目ゴム編み止めが苦手なので、左右で三回ずつ編み直しました。
コットン糸でよかったなぁとつくづく思います。
ウールやアルパカだとやり直しを繰り返すたびにどんどん糸がやせますものね。
3年半越しにEarly Summerが完成しました
出来た!
着てみた!!
うむ。
良いのではないでしょうか。
長かったな。
3年半越しですよ。
先月虹組になったりっちゃんの横での再始動で、「りっちゃん、よく寝ているな」と思いながら編んでいたわけで、これを見るたびに横で寝ていたりっちゃんの姿を思い出すんだろうな。
「わーい完成!かわいい!!」
よりも
「りっちゃん、ねーちゃんこれ完成させたよ!!」
(ネコの前での一人称は「ねーちゃん」でした。この子が生まれたときはまだ学生だったの。)
という気持ちの方が強いです。
(ネコはそんなこと興味ないと思うけど)
Early Summerとは初夏という意味ですね。
確かにその時期にぴったりの素材、糸、デザインです。
春先もゴリゴリのアランを着たいという人におススメのパターンです。
パターンはこちらから。
ちなみにこちらのパターンの冬バージョンもありまして、そちらはサイズ展開が4サイズ。
パターンの名前は「Early Morning」です。
同じデザインのセーターが編みたいけどサイズ調整がめんどくさく、かつ冬用が良い方はそちらのパターンがおススメです!
冬バージョンで初夏用に編みたい場合は、袖の長さが違うようなのでEarly Morningのパターンで袖の長さを調整する方法でも良いかと思います。
※ただ、そうすると引き返し編みを使ったふくらみを持たせたデザインが難しいかもです。