あまり糸の活用法! パターンなしで自分だけの帽子を編もう【後編】

前回はあまり糸をどのように活用するかを考えることから始まり、編む物の大まかなデザインを決めたところまでをお話しました。

今回は実際に編んで完成させます。

結果としては失敗とまでは言わないけど「少し残念」なことになりました。

失敗版だけだと情けないので、修正版も併せて紹介します。

ゲージを基に目数を決める

今回編むことにしたデザインは以下の通りです。

  • トップがクシャってなるように、緩いシルエットにする
  • 頭周りはフィットさせるようにゴム編みにする
    (わたしの好みで1目ゴム編み)
  • トップの減目は編みながら決めるが12箇所で減目する
    (手持ちの書籍は12箇所で減目するのが多かったから)

そしてゲージは以下の通り。

ゲージ
17目×24段

そして頭周りは57.5cmです。
これを基に作り目の数を割り出します。

割り出す方法はおなじみの編み物ゲージ計算プログラムを使います。

計算の結果、目数は98目必要だということになりました。
この目数で作りたいデザインが作れるかを確認します。

まず、模様編みは一目ゴム編みとメリヤス編みです。メリヤス編みの部分は奇数であっても偶数であってもかまいせん。
ただし一目ゴム編みで輪に編むので目数は偶数である必要があります。
そこを踏まえると、計算結果は98目で偶数なのでこれは問題がありません。

しかしトップの減らし目は12ヶ所で行うことにしています。
すると12の倍数である必要があります。
98は12の倍数ではありません。

そこで12の倍数で98に近い数値を出します。
すると、96または108になりますね。

ここでわたしは108目にしました。
それは大は小を兼ねるという単純な考えで。

これが失敗の原因です。

前回の記事で伸びゲージについて触れました。
ニットは伸びるということと帽子は頭にフィットさせるものであることを考慮すれば、仕上がりサイズは頭周りよりマイナスにするべきでしょう。
しかしここで頭周りよりプラスの数値108目にしたことにより、ゆるい帽子が出来上がることになってしまいました。
※サイズ修正版を後述します

何はともあれ作り目は108目にして編み始めます。

作り目から完成まで 引き揃えの帽子の編み方

まず簡単に流れをまとめます。

  1. 作り目
  2. 1目ゴム編みをする
  3. メリヤス編みでボーダーにする(段数は適当)
  4. 額からトップの間半分くらいの高さまで編んだら減目を開始
  5. 残り24目になったら絞る

必要なものは以下のとおりです。

使用糸
EVERY DAYのチャコールグレー・グレー
LANA GATTOのEden
QUEEN ANNYの白
使用針
8号40cm輪針
10号40cm輪針
その他
マーカー、とじ針、ハサミ

1.作り目

指でかける作り目で108目作り目します。

この時に使用する針の太さは実際に編むときに使用する針より2号分太くします。
人によっては1号分だったりしますが、これはご自身が作り目のときにきつくなるかゆるくなるかで判断しましょう。

きついかどうかは作り目をして編み始めるときに針が目の中に入るかどうかで判断しています。
わたしは作り目がきつくなる傾向があるので2号分太くしています。

作り目をして編み始めたところ

2.一目ゴム編みをする

10号の輪針で作り目をしたら、8号の輪針に持ち替えて輪にして編み始めます。

輪にするときに、ねじれないように気をつけましょう。
ねじれるとメビウスの輪になります。

作り目を輪にしたら一目ゴム編みを17段編みます。
7cmになりました。

3.メリヤス編みでボーダーにする

ここで突然「そういえば近い太さの糸で白があったなぁ。白を入れたほうが色使いにメリハリが出るなぁ。」と思い立ち、あまり糸の中から白糸を引っ張り出します。

糸の太さはEVERY DAYより若干細いように見えますが、ラベルの参考使用針の号数を確認するとEVERY DAYと同じ6~7号です。

太さも問題なさそうですので、ためし編みをせずにいきなり本番を編みます。

ボーダーは下から白→グレー→白→チャコール→白にし、各色9段ずつ編みます。
その際にLANA GATTOを引き揃えます。

配色糸は色を替えるごとに糸を切りますが、引き揃えの糸は切らずにそのまま編み続けます。

4.額からトップの間半分くらいの高さまで編んだら減目を開始

どのあたりから減目を始めるのかはかぶりながら決めます。
測ってみたら編み始めから約20cmの高さ、メリヤス編み31段目から減目し始めると良さそうでした。

ここから適当に減目します。

12ヶ所で減目するので減目するポイントにマーカーをつけます。

31段目でマーカーをつけた前の目で左上二目一度します。
すると1段で24目減ることになります。

このように左上二目一度を適当な段で、最終的に24目になるまで減目をします。

減目をまとめると以下のようになりました。

減目の仕方

1段平
1-1-2
2-1-1
3-1-3
31-1-1

このようにマーカーを付けた前の目、12ヶ所左上二目一度を行う。

この減目の仕方は「なんとなく」で決めました。

5.残り24目になったら絞る

前述のように減目をしていくと24目残るはずです。

そもそもなぜ24目で絞ると決めたのかというとこれも適当ですが、わたしが持っている書籍の帽子の編み方だと12ヶ所で減目するものが多かったからです(すべてではありません)。

糸を一周の3倍くらいの長さを残して切ります。

絞るのでもっと短くても足りますが、目にとじ針をとおす作業にはある程度の長さが必要ですし、長すぎても作業の邪魔になります。
このくらいの長さが一番作業しやすい長さだと思います。

2週めにとじ針をとおしたところ

糸をとじ針にとおし、最終段の目にとじ針をとおしていきます。

一目置きにとじ針をとおし一周したら、一周めで針をとおしていない目に針をとおします(計2週します)。

すべての目にとじ針の糸が渡ったことを確認したら絞ります。
絞ったら以下の画像のようになります。

あとは糸端の処理をして完成です。

仕上がりサイズは以下のとおり。

頭周り
一目ゴム編み:50cm
メリヤス編み:60cm
高さ
25cm

実際にかぶる人の頭周りは57.5cmです。
ゲージから計算して目数を割り出したとおりに編むとこのように仕上がるのは想定していました。

ですが頭にフィットさせることとニットは伸びるということをすっかり忘れていたので、実際にかぶるととてもゆるい帽子が出来上がりました。

「あんたは何年編み物をしているんだい?ちょっと考えればわかるだろう?」と言いたくなる失敗です。

かぶる本人曰く。
「かぶれるよ。なんかゆるい感じがするけど。」

なんだか悔しかったし糸もまだ残っているので新たに作り直すことにしました。

引き揃えの帽子 修正版を自分用に編む

編み方そのものは変わりません。

仕上がりサイズを自分に合わせて再度目数を割り出しました。
配色と目数・段数以外は先に作ったものと全く同じ方法で編みます。

そして最初に作った帽子をLサイズ、修正版をMサイズとして変更点をまとめました。

Mサイズ Lサイズ
頭周り メリヤス編み:54cm
ゴム編み:46cm
メリヤス編み:60cm
ゴム編み:50cm
高さ 26cm 25cm
目数 96目 108目
段数 ゴム編み:12段
メリヤス編み:48段
ゴム編み:17段
メリヤス編み:45段
減目 1-1-2
2-1-1
3-1-2
34-1-1
1段平
1-1-2
2-1-1
3-1-3
31-1-1

そして上記のように編みなおし、完成したものをかぶってみました。

「高さをもう少し削ってもよかったかなぁ。」と言ったところでしょうか。

若干の改良ポイントはあるものの、修正版のポイントとなった頭周りはちょうどよく仕上がりました。

わたしの頭周りは54cm。
今回も頭周りサイズと全く同じ数値に仕上げましたが、ヘアアレンジで若干ボリュームがでることがあるのであえてそうしています。

想定したとおりの帽子が出来上がりました。

あまり糸の活用まとめ

あまり糸は少しずついろんな種類の糸がたくさん溜まっていくものの、何を編んで活用したらいいか迷いますよね。
あまり糸の活用には小物を編むのが一番簡単かなと思います。

さらにあまり糸なら変なことをして失敗しても痛くないというメリットもあります。

編みたいものが決まっていてそれを編むために毛糸を購入したのに、失敗して何度も解いて糸がやせてしまったりボロボロになるとがっかりしてしまいますが、あまり糸は編みたいものが編み終わった後に出てきたロスです。

ロスになるものだったらどんなものに使っても、使っているだけで有効活用になります。
失敗して使い物にならないものが出来上がっても、失敗をした経験はニッターとしての成長の糧になります。

あまり糸にだって使い道はあります。
長いこと眠っているあまり糸を活用して新たな何かを作り出してみましょう。

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