計算プログラムで自分サイズのセーターを編む方法【後編】

制作記録

この記事は2019年11月20日に公開した記事をリライトしました。

計算プログラムで自分サイズのセーターを編む方法【前編】の続きです。
前編は、身頃と袖を合体したところで終わっていましたね。

無事(?)に完成はしましたのですが、

私だけでどうにかすることはできませんでした。

頑張ったのですが時間がかかりすぎてイヤになったので、プロの方に計算してもらっています。
ただ、考え方自体は間違っていないと言ってもらえたので、その『考え方』をまとめました。

前編はこちらをご覧ください。

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ヨークの分散減目の計算をする

袖と身頃を合体させて目を拾っていきます。

これが目を拾った状態です。
拾い目から衿ぐりまで108段編みながら分散減目をします。

衿ぐりは77cmで、袖と身頃を合体させた状態は150cm(390目)なので、108段編む間に73cm分の目数を減らすように計算します。

元のパターンだと、一模様を6回繰り返します。
一模様というのは左上2目一度から右上2目一度までのことで、一模様の中で2目減目します。

390目を6回に分けると65目になるので、一模様は65目。
模様の区切りと後で引き上げる目にマーカーをつけておきます。

衿ぐりは77cmにしたい。
そのためには何目に減らすのか…。

ということのなのですが、ここで私はギブアップしてしまいました。
どうやってその目数を出して良いかわからなかったのです。

ごちゃごちゃとノートに図を書いたり計算したり頑張ったのですが、もはや悩むより聞いた方が早い。

ということで、近々編み物のベテランさん達と会う予定があったので諦めて聞くことにしました。

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わからないことはプロに相談する

悔しいけどやはり経験不足の自分では時間がかかりすぎます。
編みたいものはいっぱいあるので、諦めてプロに相談しました。

「ゲージは〇〇です。仕上がりサイズを決めて、デザインに合わせて目数と段数を計算してこのようになりました。で、ヨークの分散減目が計算できないです。」

と相談したら電卓を出して計算してくれました。

その結果、こうなりました。

3段平
7-1-15

この減目を一模様の中で左側と右側で行います。
これを6模様分行うので、12ヶ所で減目をするので180目減目。

390目−180目=210目

衿ぐりは210目になります。

計算プログラムで計算してみたら、77cmは208目となりました。
「おー。」っと感動しました。
かなり仕上がりサイズに近い数値になります。

今思えば、108段編む中で等分に仕上がりサイズに近い12の倍数で減目をすれば良いのだとわかります。77cmが何目になるのかは、計算プログラムで計算ができますし。

あとは何段ごとに減目するかも108段の間でバランスよく減目すれば良いんですね。

そして編みあがったのがこれです。

試着をしてみたら幅はちょうど良いけど丈が長い。
本のモデルさんの着画はお尻の上くらいの長さですが、出来上がったものはお尻が隠れる長さです。
私がいくら低身長でモデルさんとの身長差があるにしても、イメージと違いすぎます。

思っている仕上がりとかなり違ったので採寸しました。

寸法比較表

(単位cm)仕上げたいサイズ実際の仕上がりサイズ
身幅4848
袖丈5867
5863
衿ぐり7770(身頃と衿の境目を計測)

幅は狙いどおりのサイズに仕上がりましたが丈が全て長くなっています。
つまり目数は計算通りの幅になるけど、段数は計算より伸びたことになります。

原因はゲージの取り方?

ゲージは10cm四方より少し大きめ程度にしか編まないので重みで伸びることがありません。
しかしセーターとなるとゲージよりもはるかに長く編むのでその分重みが増えて伸びることになります。

でも、長さが出るとその分幅は縮みますよね?
ということは、ゲージが緩んだのでしょうか。
そこで仕上がったものでゲージをとってみました。

ゲージが、横目・段数とも1つ分きつくなっています。

だったら小さく仕上がるのでは???

もう原因はわかりません。
着ることはできるので、『こういうデザインです』ということで納得することにします!

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まとめ

今回は、自分で計算して自分サイズのセーターを編む挑戦をしましたが、残念ながら思った通りのサイズにはなりませんでした。

原因はゲージの取り方にあることがわかっています。

ゲージは10cm四方より少し大きめ程度にしか編まないので重みで伸びることがありません。
しかしセーターとなるとゲージよりもはるかに長く編むのでその分重みが増えて伸びることになります。

でも、どこでつまずいたかがはっきりしたので、次に生かせる手応えは十分です。

失敗はしたけれど、原因がわかったことで次はもっと自分サイズに近づけるはず。

これからも、試行錯誤を楽しみながら、自分にぴったりのセーター作りを続けていきたいと思います。

ここから追記!

ここまで読んで「サイズ調整難しいよ!あんただって失敗してるじゃん!」なんて思った方は、英文パターンに調整してみましょう。

平均より身長が低い人・高い人、わがままボディな人は、英文パターンはサイズ展開が豊富なので、「これだけサイズがあれば自分に合ったサイズがあるだろう」ってなりますよ。

さらに追記!(2025年8月22日)

本記事公開から6年弱経ちました。

パティさんの編み物知恵袋という本を読んでみると、ゲージのことが書いてあってよく失敗するゲージの例がまさに、この時の取り方でした(上記青マーカーの部分)。

パティさんの本を読んでこの時の失敗を思い出したのですが、経験がちゃんと学びにつながったことを実感できました。

わたし、ちゃんと成長してました。

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