2022年のGW、NEW ARAN(ニューアラン)のyunaさんの個展「origin」を観に行きました。
yunaさんは、アラン模様を取り入れた独創的なニット作品を制作するニット作家・ニットデザイナーです。
わたしが初めて作品を見たときの感想は、
「アランってこんな編み方があるの!?」
でした。
それまで自分が持っていた「アランニット」のイメージとはまったく違う、色や素材を組み合わせた作品。
SNSで見ているだけでも「すごい!きれい!神!」と語彙力を失っていたのですが、実物を見たらさらにすごかった。
今回は、NEW ARAN・yunaさんの個展「origin」で実際に作品を見て、触って、ご本人から制作のお話まで聞くことができたときの記録です。
※この記事は2022年5月に公開した個展レポートを、2026年9月に現在の情報を補足しながらリライトしています。個展についての感想や制作メモは、訪問した2022年当時のものです。
NEW ARAN・yunaさんとは?

NEW ARANは、yunaさんが2020年にスタートしたハンドニットブランドです。
「至極至福のハンドニット」をコンセプトに、色や素材にこだわった糸を使い、アラン模様を取り入れたニット作品を制作されています。
2022年にこの記事を最初に書いたとき、わたしはyunaさんの肩書きをどう表現したらいいのかわかりませんでした。
デザイナーというより「クリエイター」という言葉がしっくりきて、タイトルで勝手に「アランクリエイター」と呼んでいました。
現在の公式プロフィールでは「Knitter/Knit designer」。
なるほど。
今なら素直にニット作家・ニットデザイナーと紹介できます。
yunaさんを知ったきっかけ

わたしが初めてyunaさんを知ったのは、Twitter(現X)の投稿でした。
キャンディがいっぱい?
集めると嬉しい気持ちになる。
アラン模様などを編む時のアクセントカラーの毛糸たち。こんな風に小巻にして使います。次のセーターのアクセントカラーは可愛らしい色が多いです。さてどんな仕上がりになるでしょうか…? pic.twitter.com/EfiZTeiGMw— ユーナ (@yuna210s) February 18, 2022
アラン模様の中に、違う色の糸が入っている。
これを見たときはものすごい衝撃を受けました。
「アランってこんな編み方があるの!?」
って。
わたしは数ある模様編みの中でも、単色の糸で陰影を作る模様が好きで、その中でも特にアラン模様が好きです。
だからこそ、
「アランは一色で編むもの」
と思い込んでいました。
ボーダーなどの配色は見たことがあっても、アラン模様の中に縦方向に別の色を入れる発想がなかった。
「こんなことしていいんだ!」
という驚きがありました。
SNSで作品を見るたびに「すごい!きれい!神!」と語彙力を失っていたところ、2022年5月、青山で個展「origin」が開催されることを知りました。
これは実物を見たい。
ということで、行ってきました。
NEW ARANの個展「origin」へ
個展「origin」は、2022年5月に青山展示室502で開催されました。
展示されていたのは、手編みのアランセーター。

白を基調とした室内に、作品の青い色がとても映えています。
入った瞬間にyunaワールド全開。
SNSで何度も作品を見ていましたが、実物はやっぱり違います。
しかも作品は触っても良いとのこと。
もちろん触らせていただきました。
触り心地は作品によって違いますが、どれも幸せを感じるような優しい触り心地でした。
作品には、中細程度の糸とモヘアを引き揃えたものも多く使われています。
写真では色や模様に目が行きますが、実物を見ると素材の組み合わせによって生まれる質感も印象に残りました。
実物を見て特に好きだったアランニット
数ある作品の中で、わたしの一押しはこちら。

※画像は後身頃です。
一見派手そうに見えるのですが、実際に冬に着たら絶対かわいい。
暗い色が増えがちな冬服の中で、ものすごく映えそうです。
試着もできるとのことでしたが、わたしにはきっと小さいので遠慮しました。
伸びたら悲しい。
受注生産もされていたので、
「このブログでめっちゃ稼げたらお願いしたい」
と思いました。
2026年現在も、まだその野望は達成できていません。
頑張れ俺。
yunaさん本人から制作のお話も聞けました
この日はタイミングよく、ご本人とお話しすることもできました。
とても気さくで、透明感のある方でした。
作品を実際に見たうえで、制作についてのお話まで聞くことができて、感動とひらめきの嵐。
SNSや写真から得られる情報とは、やっぱり違います。
どんな素材を組み合わせているのか。
色を合わせるとどう見えるのか。
実物の編み地にはどんな質感があるのか。
そして、それを作った本人が何を考えて制作したのか。
実物を見ることで初めてわかることがたくさんありました。
ここからは、そのときに「自分の編み物にも活かせそう」と思ったことの備忘録です。
今後の制作に活かせそうなことメモ

個展で学んだこと① モヘアは「乗算」
カラーのモヘアを引き揃えると、Photoshopの描画モードの「乗算」のような効果が生まれる。
これはWebやDTPをやってきたわたしには、とてもわかりやすい感覚でした。
ベースになる糸にモヘアの色が重なることで、元の色を完全に隠すのではなく、別の色味が加わる。
「モヘア=ふわふわさせるための糸」だけではなく、色を重ねるための素材として考えると面白い。
複数のカラーのモヘアを組み合わせてみるのも楽しそうです。
個展で学んだこと② 糸は編んでみないとわからない
グラデーションや、カラフルなスペックルが入った糸。
かせの状態ではものすごくかわいくても、実際に編んだときにどんな色の出方をするのかはわかりません。
逆に、
「これ、どう使えばいいんだ?」
と思っていた糸が、編んでみたらものすごくかわいいこともあります。
結局、
編んでみないとわからない。
当たり前のことなのですが、たくさんの手染め糸を実際の作品として見ると改めて実感しました。
個展で学んだこと③ 派手な手染め糸はモヘアと引き揃える
毛糸を買っていると、
「この糸、どうしようと思って買ったんだっけ?」
という糸が出てきます。
かわいくて買った。
でも一玉で見るとなかなか派手。
何を編めばいいのかわからない。
そんな手染め糸は、モヘアと引き揃えてみるのもひとつの方法です。
一本では派手すぎる色でも、モヘアを重ねることで色の見え方が変わります。
モヘアというと「ふわふわ感を足すもの」というイメージが強かったのですが、個展を見て、
色を足したり、逆に元の糸の強さを和らげたりするもの
としても使えるんだと気づきました。
これは罪庫糸の活用にも使えそうです。
SNSで見るのと、ニットの実物を見るのはやっぱり違う
情報収集やモチベーションのために、普段からSNSでいろいろな人の編み物を見ています。
でも、実物を見ると得られる情報量がまったく違います。
色。
編み地の凹凸。
厚み。
手触り。
裏側。
そして、実際に作った人から聞く制作の話。
写真だけではわからないことがたくさんあります。
それまでわたしは個展や展示会にあまり行くタイプではありませんでしたが、この個展をきっかけに、
「機会があったら、実物を見に行こう」
と思うようになりました。
そして、ひとつだけ残念だったこと
個展で作品を見て、「これ、自分でも編んでみたい!」と思いました。
ところが当時は、パターン販売はしていないとのこと。
これはちょっと残念。
もちろん作品を販売することと、編み図やパターンとして公開することはまったく別の仕事です。
いろいろな事情があります。
それでも編み物をする人間としては、
「いつかyunaさんのパターンを編んでみたいな」
と思いました。
2022年のこの記事にも、わたしはこう書いていました。
「わたしとしてはぜひともパターンを出してほしい」
さて。
あれから4年。
この話には、続きがあります。
それはまた後日。
さて、今回紹介したyunaさん今ではNHKの番組に出演したり、ワークショップを開いたりと大活躍しています!
yunaさんの活躍ぶりをチェックしたい方はぜひSNSをチェックしてください。
Twitter:@yuna210s
Instagram:@yuna210s

