この記事は2020年10月17日に公開した記事をリライトしました。
最近気になっていたこと。それは「手編みはダサい」と若者から思われているらしいということ。
正直なところ、分からないでもないです。
編み物にどっぷりはまっているわたし自身もそう思っていた時期があります。
でも、わたしがInstagramでフォローしているニッターは、20代のOLさんがオフィスに着ていてもおかしくないデザインや、高校生・大学生が着たらカッコイイだろうと感じるデザインをしています。
そこで今回は、手編みがダサく感じる理由と改善点を考えてみました。
若い人から見える手編みの世界
まず、前提として『ダサい』と『カッコイイ』は、個人の主観です。
なので後ほどわたしが「カッコイイと思うよ」と紹介するものだって誰かからすればダサいかもしれません。
さて、ここでいう若者とは、10~20代とします。
若者が手編みをダサいと思っているのかどうか、直接若者から聞いていないので真偽は不明ですが、このような記事がありました。
以下一部抜粋してご紹介。
・「手編み」=「ダサい」という強力なバイアスを打ち破る
・手編みでもカッコいい服を実は作っているんだよ、というのをもっとアピールするということが必要になってくるでしょうか。
なんだろうなぁ、手編みの服をカッコよく着こなす人がもっと増えたらいいんだけどね。芸能人とかYouTuber、文化人など、影響力のある人がカッコいい手編みの服を愛好してくれたらねぇ。
最後の一文なんて、心底同意します。
私はアラフォーなので、若者がどんなものをカッコいいと思うのかはわかりませんが、手編みがダサいと思うのは何となくわかります。
若い世代の編物をさかんにしようと毛糸メーカー・出版社は躍起になっているはず
本当に?と疑いたくなります。
その割には目につく場所に、カッコイイ手編みのアピールを見ることがありません。
まず若者は手編みの本なんて進んで見もしないと思います。
ふだん目にしているのはSNSと動画です。
仮に大型書店に訪れる若者の視界に入るように、編み物の本が平積みされているとしても、10代~20代の人から見たらお母さん、下手したらおばあちゃんくらいの年齢もしくは、若くてもなんとなく所帯染みているモデルさんを起用した本が多く目につきます。
これだと「手編みはダサい」という印象を与えるのも仕方ないです。
もちろん、探せばカッコイイ手編みの本はあるかもしれません。
でも現存している近年の国内出版の本は大多数が、上記のようなモデルを起用したあまりカッコイイとは言えない装丁です。
だとすると、ダサい手編みの本ばかり目につけば「手編みはダサい」と思うのは必然だと思います。
本のデザインからしてちょっとダサいものが多い中、わたしお気に入りの【オトナ女子のデイリークロッシェ】の装丁デザインは結構チャレンジしたと思いますがいかがでしょう。
手編みはなぜダサく見えるのか
ダサいの対義語がカッコイイで合ってるのかわからないけど、ここではダサい⇄カッコイイとして話を進みめます。
※カワイイでも良いかもしれないけど、カワイイって種類が多すぎる気がする。
編み物に限らず、わたしは仕事でデザインもしてきたからこそ思うのですが、デザインは悪くないのになんかダサくなるものがあります。
注:デザイナーとしてはへっぽこでしたがダサいかどうかは解る。
ダサいか、カッコイイかを決める要素はいくつかあると思うのですが、おそらく同じデザインでも、コレを改善したらダサく見えないだろうと思うものがいくつかあります。
色使い
個人的には色使いがダサく見える最大の要因だと思います。
特に色数が多いとなんかダサく見える傾向にあります。
フェアアイルなんてニッターの間で結構人気がある感じですが、編み物に興味がない人には古臭い感じがすると思うのです。
また、グラデーションも使い方が難しいです。
グラデーションの糸で編んだセーターは結構強めなミセス感がでます。
海外モデルの若者が着るととても素敵に見えるのに、日本人が着るとなぜかミセス感がすごいです。
フェアアイルも、グラデショーンもそれ自体がダサいのではなく、色味や色の配置でダサくもカッコよくもなるんですけどね。
似合う色、好む色というのは年代によって変わります。
グラデーションは色味や編む物や使いどころ次第ですが、若い人から見たらフェアアイルやノルディックなどの伝統的な編み込み模様は古くダサく見えるんじゃないかな?
わたしはグラフィックデザイン・Webデザインの仕事でも使っていましたが、性別、年代、など、さまざまなターゲット層に合わせたカラーパターンの参考書があります。
本気で若い人を取り込みたいなら、ターゲット層を絞ってトンマナを決めて、それに沿った装丁や手編みのデザインをすればよいのに。
いや、すでに若い人が好みそうな色使いでデザインされているニット本も多くあるのだから、色の名前もよくわからないような色合いのものをドーンと表紙に使った本を前面に陳列するのではなく、前述のような本ももっと目につく場所に置けばいいのに。
まぁ、売れるものを売りたいだろうから仕方ないけどね。
モデル
今起用されているモデルさんたちが悪いわけではないのですが、モデルの系統が偏りすぎだと思うのです。
手編みの本のモデルはミセスが多く目につきます。
他には赤ちゃんや子ども、そういった子たちのママ。
若いモデルでもニット・毛糸という素材のせいなのか、ゆるふわ・ナチュラルな女の子。
ちょっと尖ったモード系もいるかな。
※個人的にはゆるふわ・ナチュラルは大好きです。
手編みの本のモデルを、滝沢カレンさんとかみちょぱさんにしたらどうかな?
まとめ
この記事自体、手編みがダサいと思っている若者には目につかないと思います。
だってわざわざ「なんで手編みがダサいのか」なんて、手編みに興味がない限り検索しないですもんね。
でも、わたしは声を大にして言いたいのです。
カッコイイ手編み、若者も好きそうな手編みのデザインはちゃんとあるんだよ!と。
きっとみんな情報収集の仕方がわからないだけなのです。
では、ここでカッコイイとわたしが個人的に思うニットデザイナーやショップを紹介します。
一押しのInstagramアカウント
他のオススメアカウント
こちらのお二方は外国人です。
投稿は英語です。英語が苦手な人でも翻訳機能を使えば意味は何となくわかります。
さて、こちらは日本の方。
こちらの方も「手編みはカッコイイ」をアピールするために頑張って活動しています。
ニットカフェも開いています。
詳細は、Instagramのプロフィール画面にあるURLからどうぞ。
ちなみに先日記事にした極太糸の三角ショールの糸はこちらのお店で買いました。
カッコイイ手編みができるキットが売ってるネットショップ
どうでしょうか。
わたしが思うカッコイイは若い人にはダサいでしょうか。
個人的にはギャルニッターが増えたら楽しそうだなって思います。
ギャルって、もういないのかな?