michiyoさんのBianka 完成までのステップとキレイに仕上げる2つのポイント

制作記録

michiyoさんデザインのBiankaの糸を決めるところから仕上げまでの記録です。
使用糸の決め方や編みやすくするための試行錯誤、キレイに仕上げるポイントをまとめました。

※こちらの記事は2019.04.22公開の記事【michiyoさん Bianka】と2019.06.18公開の記事【michiyoさん Bianka 〜完成〜】の情報を整理してリライトしたものです。

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編む準備から完成までのステップ

ステップ1 まずはパターンを一通り確認する

Biankaのパターンを入手する方法は、michiyoさんのパターン販売サイト『Andemee』で印刷パターンを購入するか、ダウンロードパターンを購入する方法があります。

パターンの購入はこちらから
Andemee

ひたすらメリヤス編みのようです。
特に難しいポイントは見当たりません。 モモンガのような袖が可愛いです。 パターンに記載のサイズはS〜XLがありMサイズで編むことします。

ステップ2 糸を決める

糸はわたしの好きな糸で編みます。
ですがサイズ調整が得意ではないので、指定の糸に近い太さの糸(使用する針に合った太さ)を使用することにします。

在庫の糸を確認しても作品に合いそうな糸がない。
「今から編み始めて(編み始めたのは3月の中旬)完成は梅雨頃かなぁ?」と考え、コットン素材で編めば長袖でも梅雨の肌寒い日ならちょうどいいかも。と思いコットンの糸を探します。

コットンならリサイクルコットンのお店 saredo -されど-

いろいろ実店舗を見て回ったのですが、ピンとくる糸は見つからず…。
ふと思い出したのが過去にも購入したことがあるsaredo -されど-の中で糸を探すことにします。

糸を決めるポイントは

  • 太さ
  • 素材

パターンを確認すると指定糸だと使用する糸の量は私が編みたいサイズだと1224m必要で、使用針は棒針の4号・5号とのこと。

こちらの糸は1コーン約780mで適正の棒針サイズは3〜6号なので太さは大丈夫です。
必要量は2コーンです。

RECYCLED COTTON 100

キャプション使用糸:RECYCLED COTTON 100(リサイクルドコットン100)

ステップ3 ゲージをとる

パターン、糸、道具が揃いました。
これで編み始められます。

ですが本番を編む前に仕上がりサイズの失敗がないようにゲージをとります。
わたしは面倒くさがりやなので小物だったらゲージを取らないことが多いです。

ですがウェアは大きくサイズがずれるとイメージ違いどころか使い物にならなくなりますので、必ずゲージをとるようにしてます。

ゲージは10cm×10cmの中に何目何段入るかです。

指定ゲージ:22目32段
わたしのゲージは:22目34段

わたしのゲージは指定より高さが少ないです。幅はだいたい合いました。

このゲージのままパターン通りに編めば仕上がりは丈が短めになり、幅ちょうどよくなるはず。

わたしはかなり背が低いので「輪編みで編み下がっていくので、丈は実際に着つつ調整すればいいや。」とこれで実際に編み始めます。

ステップ4 ひたすらメリヤス編み

意外と編み始める前の工程が長いですがやっと編めます。

編み始めは二目ゴム編みで、襟ぐりはガーター編み、見頃はメリヤス編みで技術的には難しいことはありません。

ですが編んでいるうちにやりづらいことがありました。

使用針がなんだかしっくりこないのです。指定通りなら身頃は5号の80cm輪針を使用します。

この針を使用してまず後衿を往復編みします。
この段階ではコードが長いなぁくらいで問題はありません。
後ろ衿から目を拾った後に増し目をして大きくしていくのですが、最初の方は目数が少ないので使用している輪針だとコードが長すぎます。

実際の画像

後ろ衿から目を拾ったところ。

画像を見て上が前身頃、左右が肩、下が後ろ身頃になります。

増し目をしつつ前衿の模様を編みながら、指定の段数まで往復編みします。

往復編みをするのですが楕円状に編んでいくので、目数が少ないとコードが長いのでこのままだと編み地を引っ張ってしまいます。

そこで編み地が伸びないようにコードをマーカーの部分で引き出しみます。

要はマジックループで、コードの引き出しがいっぱいある感じです。
この方法だと一段編むのにコードを引き出す作業が4回も発生します。

これは結構手間がかかります。
それにコードを引き出した部分のコードが開くことにより編み地が引っ張られてしまいます。

コードを引き出す作業の手間もありますが、こんなに編み地が引っ張られるのは気に入りません。

そもそもわたしの編み癖で増し目の箇所の目が伸びてしまうのに…。
洗ってスチームかければある程度整うでしょうけど、なんか嫌。

そこで普通のマジックループにすることに。

指定は80cmの輪針でしたが、マジックループにするにはある程度の長さが必要です。

80cmだと引き出すコードが短くてすぐに引っ込んでしまいせっかく分けた目が合体して「ちっ」と思うので、100cmに変えたり80cmに戻したりしてあぁでもない、こうでもないと数段進んだら40cm輪針に調度よくなりました。

上の画像くらいまで目が増えたら普通に編めました。
あとはパターンに沿ってひたすら増し目をしながら編んでいくのみです。

マーカーの位置は自身がやりやすいようにつければ良いと思います。
わたしは増し目をする箇所(水色:左右の肩の始まりと終わり)の4箇所と、増し目の数を数えやすいように(緑色)増し目の開始位置と20目増えるごとにつけました。

衿が編み終わったところ

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ステップ5

編み終わったら仕上げに入りますが仕上げの方法としては、「スチームアイロンをかける」「水通しをする」方法があります。英語ではブロッキングというようです。

どちらの方法がいいのか軽く調べてみました。

日本製の毛糸の場合は汚れもにおいも色落ちもあまりないので編み上げたらスチーム仕上げで問題はないようですが、海外の糸は汚れもにおいもあり、色落ちもするのできちんと水通しをしたほうが良いようです。

わたしは水が大丈夫な素材の糸は必ず水通しをします。

上記で日本製の毛糸は色落ちがあまりないと記述しましたが、そのように言っている方がいたからでわたしの経験では色落ちはありました。

海外製の糸と比べ日本製の糸は色落ちするものが少ないのかも知れませんが、色落ちはする前提で考えて必ず水通しをするようにしました。

市販のオシャレ着用の洗剤をぬるま湯に溶かしてつけおき洗いをしています。

30分ほど洗剤を溶かしたぬるま湯につけ、ていねいにすすぎます。
軽く絞ってバスタオルで包みある程度水分が取れたら平干しします。

干す時が一番気をつかいます。すごく伸びるのでていねい扱います。

この時に編み目を整えると編んでる時にメリヤス編みがガタガタしていても綺麗に整います。
パターンにも仕上げのポイントが記載されていたのでこちらにも注意します。

ラグラン線は増し目で引っ張られて縮んでいるのでしっかり伸ばします。

そしてスチームするのですが、わたしはしません。苦手ということと、めんどくさい・・・。
ずぼらです。

ちなみにBiankaを指定糸で編んだ場合の仕上げはスチームだけでもいいのかもしれないです。
仕上げとして水通しをするとの記載はなくスチームで整えるとありました。

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キレイに仕上げるポイント

編み物のできばえを決める大きなポイントは編み目が整っているかどうかです。

特に今回編んだBiankaのようにメリヤス編みだけだと特に重要な要素となります。

編み目が整っているかどうかは糸の引き具合(テンション)が一定であることがポイントですが、これはたくさん編んで慣れることでしか解決しません。
以下に編み手の技量以外でできばえを少しでもよくするポイントをまとめました。

ポイント1 ゲージはしっかり確認する

ゲージをとることは編み物する上での基本ですが、この基本が一番大切です。

わたしのゲージは幅はOK。しかし、段数が指定のゲージより2段少ない状態です。
このままパターン通りに編めば指定のサイズより短いサイズで完成します。

このBiankaはわたし用に編むということと、わたしの身長がかなり低いのでそのまま編みました。
仕上がりサイズはこうなりました。

裾まわり=指定サイズ:138/仕上がりサイズ:130
着丈=指定サイズ:65.5/仕上がりサイズ:65
ゆき丈=指定サイズ:72/仕上がりサイズ:74

想定より裾まわり(幅)が小さくなり、ゆき丈が長い・・・。

ゲージの目数が幅、段数が丈と袖の長さに影響が出るはず。

本来なら仕上がりサイズに合わせて整えて干しスチームで調整しますが、わたしは見た目で形を整えただけでスチーム前に採寸しました。

想定していた仕上がりと差が出たのはこのせいでしょうか。
でも試着したらわたしにはぴったりでしたので結果オーライです。

ポイント2 伏せ止めの道具

目の止め方はいくつかあります。

袖と裾の目を止めますがパターンの指示通り基本的な伏せ止めをします。

わたしは伏せ止めをするときは、編んでいた棒針をそのまま使用する場合と、かぎ針を使用する場合があります。

使い分けのルールは特に決めていなくて、すぐにかぎ針が出せる場合はかぎ針を、ちょっと出してくるのがめんどくさい場合は、棒針を使用してました。

今回試しに、仕上がりに違いが出るのか確認してみます。

画像では分かりにくいですが、実物はもっと顕著に差が表れています。

棒針で伏せ止めした方が目が緩くなりが汚く見えます。
また袖口が少し広がってしまっています。

かぎ針で伏せ止めをした方はきっちりと整っています。
さらに止めにかかった時間もかぎ針の方が早かったです。

ふっくらした毛糸であれば棒針で伏せ止めしても気にならないのかもしれませんが、見た目にも差が出たし早く仕上がったので、かぎ針で伏せ止めをするのが良いようです。

ちなみにかぎ針を使用した伏せ止めは「引き抜き止め」というそうです。
参考:手づくりタウン 目の止め方 ─ 棒針編み

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michiyoさんのBiankaを編んでみた感想

指定糸で編みたいとも思ったのですが自分には似合う感じがしませんでしたので、良さそうな糸を探しました。

わたしは編む物を決めてから糸を探すことが多いのですが、糸を探すこと自体もワクワクして楽しいです。
でもその分パターン通りに編めなかったりすることも多いです。

糸の太さや長さを参考にして糸を決めていますがゲージがどうしても合わなかったり、編んでみたらイメージがなんか違うなどの理由で「買ったけどこの糸はやっぱりやめた!」なんてこともあります。

今回はオレンジ色一色のシンプルな糸で編みましたが、指定糸のように段染めの糸やネップの入った糸などひとくせある糸で編むのも良さそうですね。

わたしには編み物を純粋に楽しみたいときと、ただ心を落ち着けるために編みたいときがあるのですがBiankaは難しい技術も必要ないし注意事項もあまりないので、心を落ち着けるためにちょうど良かったです。

Biankaは難しくないのでひたすら手を動かしたいとき、メリヤス編みの修行をしたい方にオススメです。

パターンはこちらから

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