ハンドメイド品を「クレクレ」する人に欠けている視点とクレクレの対処法

お役立ち

モノ作りを趣味とする人が抱える代表的な悩みとして「クレクレ」な人との付き合い方というのがありますよね。

クレクレする人についてちょっとインターネットで調べみたらすぐに被害者が出てきます。
※以下クレクレさん

「タダで作って」「友達価格で安くして」「お祝いなんだし」など、ことあるごとに格安orタダでハンドメイド品をせびる人が多いこと。

いくつかの相談や嘆きを見てきて、「よくそんなに図々しいことが言えるもんだなぁ」と、もはや感心してしまうのですが、そう思うのってハンドメイド品が完成するまでの大変さを知っているからなんですよね。

つまりクレクレさんが「クレクレ」言えるのは、大変さが視えないから。

今回はクレクレさんに欠けている視点と、そんなクレクレさんとの付き合い方を考えます。

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クレクレさんに欠けている視点

さて、モノを作る趣味をお持ちの人に質問です。

その作品の材料費はいくらでしたか?
その作品が完成するまでに何時間かかりましたか?
お住いの地域の最低賃金はいくらですか?
作品を作るために必要な技術の習得にはいくらかかりましたか?(レッスン代、書籍代など)
今のクオリティが出せるようになるには何年かかりましたか?

すべて洗い出しましょう。

これらはクレクレさんには視えていません。

クレクレさんは「クレクレしている作品が完成するのに必要なモノはなにか」を制作者の視点で視ていないのです。

クレクレさんは材料費、人件費(作り手の経験数などを考慮)、拘束時間(クレクレさんのために時間を割いていること)などがかかっていることが分かっていません。

「趣味なんだから好きでやってるんでしょ」
「楽しく作ってるんだから良いでしょ」

と、表面上のことしか見ていません。

お金や時間の投資によって、今の作り手の技術があるのです。

まともな倫理観と良識がある人が、このことを理解できていたらクレクレできないはずです。

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迷惑なクレクレさんの対処法

前準備-自分の作品に値段をつけておきましょう-

先の章の「メモ」に沿っていろいろ洗い出せましたか?

そこで洗い出した数字をもとに値段をつけましょう。
注:売り物にするための値段ではなくクレクレ撃退のための値段です

ちなみにわたし自身は以下の記事で算出しています。

わたしの場合はセーター一着を「¥126,480」という値段をつけました。

本音は「その作品が作れるようになるまでに何年かかったか」の年数も+αで料金を加算したいところです。
(会社だって仕事できなくても勤続年数が長ければ昇給しますしね。最近はただ会社にいるだけでの昇給も厳しいですが

あまりにも高いと「冗談でしょw」と間に受けずに「で、本当は?」となってしまうので、具体的に根拠を示したうえで、クレクレさんが「だったら要らない」という値段にしておきます。

相手の反応の違いによる断り方パターン

さて、ここからシミュレーションします。

クレクレさんがせこいことを言ってきました!
まずはこう答えます。

みんなに同じことをいってるんだけど……。
(ここ大事!特別扱いしてる人がいると「ずるい!」ってごねだしますよ!)
コレは〇〇〇〇円でなら売っても良いよ。
(だったら要らないと言わせる値段)

その値段にごちゃごちゃ言って来たら先に洗い出した項目と金額の明細を出します。

そしてクレクレさんの反応で、対応と今後の付き合い方を決めます。

1)販売価格に理解を示す

良識ある人ならここで「そんなに大変なんだ。図々しいことを言ってごめんね。」
となるはずです。

「分かってくれるあなたなら特別にタダで受けましょう」

もよし、

「友達価格で割り引きましょう」

もよしです。

2)ごり押しする場合

縁切りです。

すみません、冗談です。
できるならしてますよね。

これは趣味での場合と、仕事にしている場合によって変わります。

2)-1.趣味の場合
2)-1-a.制作を依頼されたら

一緒に材料を買い行って材料費だけを支払わせます。
※オンラインショップでの購入の場合は本人に買わせる。代行する場合も請求する。

さらに自分の時給を設定し(居住地域の最低賃金を下回らない時給)制作時間を掛けた分も合わせて請求します。

2)-1-b.完成品をクレクレされたら

あくまで商品として価格を提示して請求します。

なので作品に掛かる材料費は常に計算しておきましょう。

材料を多めに仕入れることが多いと思うので、細かい人は「何グラムあたりいくらで、何グラム使ったからいくら」と計算してもよいし、まるっとかかった材料費でもまぁ、良いのでは(作らない人はこの辺わからない)。

2)-1- c.手持ちの材料で適当に作ってよ。と言われたら

すっごくダサい材料ですっごくダサく作りましょう。

縫物ならダサい柄や肌触りが嫌な布で。
編み物ならワゴンセールにあるような変な色の毛糸で。

そしてダッサイ作品を

適当にって言ってたから適当に作ったよ
(・ω≦) テヘペロ

と言って渡してやりましょう。

2)-1.すでに仕事にしていて収入がある場合

受けたらダメ。絶対。

これは関係性によりますが、自分の技術の価値を安売りだけはしないでください。

仕事にしているということは、コレで生きているのです。
家賃やローン、食費などの生活費にしているかもしれません。

お子さんの将来のための貯蓄に回しているかも知れません。
あなたのハンドメイド作品の収入で人が生きているのです。

強い気持ちをもって断ってください。

おまけ-購入したパターン(レシピ)で作ったもの

これはたいていの場合「個人で作ることを楽しむためのもの。パターンを売るな。作品を売るな。コンテストに出すナ。」という意味の記載がどこかに大抵あります。

この場合は「著作権がどうとかするので売れません。」と言いましょう。

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まとめ

正直に言うと、クレクレさんにはこれらの対応すら無意味だと思っています。

クレクレさんはクレクレ行為を正当化しています。

「わたしは貰えてうれしいし、あなたも作るのを楽しめてWin-Winでしょ。」

みたいに。

そもそも「Win-Win」って、相手6:自分4くらいの割合で言われた側のWin要素が小さいよね。

じゃ、なんのためにこんな記事を書いたのかって言われそうですが、それはクレクレされたハンドメイド作家が「わたしの心が狭い?」「わたしはプロじゃないし」など、自分に非があるように思う人がいるからです。

クレクレされるてイヤな気持ちになるのは当たりまえ。
プロじゃないことがクレクレされて断れない理由にはならない。

これだけを伝えたかったのです。

世の中には他人の技術や作品を低く見る人が多すぎます。
そして自分の技術や作品を低く見る人も多いです。

でも、今のレベルに達するまでどれくらいのお金をかけて、どれらくいの時間をかけたかを洗い出したら、決して安いものではないと思います。

ハンドメイド作家として売れるために価格競争で安く設定していたり、クレクレされても快く渡すことができるならそれで良いのです。

でも、そうではなくクレクレされるのが嫌だと思ったらきっぱり断る強さを身に着けてほしいと思います。

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