わたしは今年の始めにもDARUMAさんのサイドスリットベストを編みましたが、今回はショート丈のサイドスリットベストを編みました。
今回編んだのはSandnes GarnのAmy Slipover。
Sandnes Garnとはノルウェーの老舗の毛糸メーカーです。
Sandnes Garnの糸を取り扱っているのは2021年5月の時点ではK2tog Yarn Handomadeさんだけ。
詳しくはこちらを参照↓
今回はAmy Slipoverが完成するまでのあれこれをまとめます。
パターンと指定糸が買える場所
前述のとおりSandnes Garnの糸や書籍を扱っている日本国内のお店はK2tog yarn Handomadeさんだけのようです。
Ravelryで検索したのですが、Sandnes Garnの本サイトに誘導されてちょっとよくわからないので、購入はK2tog yarn Handmadeさんで購入するのが確実かと思います。
Amy Slipoverのパターン
パターンは[Sandnes] 2202 MYKT TIL DAMEに掲載されています。
パターンは英語とドイツ語で記載されていて、ravelryでは英語、ドイツ語、ノルウェー語、スウェーデン語のいずれかです。
日本語訳されたパターンを希望ならば、K2tog yarn Handomedeさんで[Sandnes] 2202 MYKT TIL DAMEの書籍を購入したという条件付きで、日本語パターンを購入することができます。
Amy Slipoverの編み方のポイントと今後の課題
編み方のおおきな流れはこのようになっています。
トップダウンで編んでいきます。
1)後ろ身頃を編む
2)後ろ身頃の片方の肩から目を拾って襟ぐりを作りながら編み、もう一方の肩も同様に襟ぐりを作りながら編んで、先に編んだ方と合体させて前身頃を編む
3)袖を編む(左右で同じもの)
4)衿を編む
身頃から袖の拾い目をするときのポイント
袖の編み方はかんたんにまとめると以下の様になります。
さて、前身頃と後身頃の編む段数なのですが、英文パターンにありがちな「○○cmになるまで編む」という指示になっています。
明確に「●段編む」ではなく、あくまで「○○cm」なので当然編み手によって編む段数は変わりますよね。
このことによって、問題が発生します。
袖の拾い目の数がパターンとは合いません。
そこで、こう考えました。
「●段ごとに○目拾う」という指示は守るが、自分が編んだ段数に合わせる。
かつ、両端3目で中二目のゴム編みが成立する目数にする。
ということで、このように計算します。
b:身頃からの拾い目(前または後)
c:身頃からの拾い目(後または前)
d:かぎ針の作り目
これらの合計を4で割った答えが「あまり1」となる数になればOK。
算数です。
頑張りましょう。
引き揃えて編んだときのとじはぎのポイント
Amy Slipoverはモヘアとストレートヤーンを引き揃えて編むのですが、引き揃えて編んでいても、とじはぎはメインの(?)糸で行います。 今回使用糸ならば、ストレートヤーンのSundayでとじはぎするのが正解です。
始めはこのことを知らずにモヘアも引き揃えたまま二目ゴム編み止めをしていたのですが、もともと二目ゴム編み止めが苦手なので何度もやり直して、モヘアがぼっそぼそになってしまいました。
やっている途中で「ストレートヤーンのみでとじる」ということを知ってやり直したら、とてもやりやすくなりました。
編み終わったらいつもどおり、水通しとスチームで仕上げます。
モヘアの糸の作品の水通しはこちらを参考にしてください。
こちらが完成品です。
かわいいですねぇ。
サイドスリットのベストってとじはぎが少なくて早く仕上がるところがいいところですね。
ところで以前に編んだダルマさんのチェビオットウールのロングベストや、今回編んだAmy Slipoverのような、身頃を結んで着る物は「サイドスリット」で良いのでしょうか。
残された課題:イタリア式ゴム編み止めってどうやるのか
イタリア式ゴム編み止め
知ってましたか?
わたしは知りませんでした。
毎月オンライン編み会をするベテラン編み友さんにも聞いてみたのですが、みなさん聞いたことないとのことでした。
日本語パターンでは「イタリア式ゴム編み止め」なのですが英文パターンで確認すると【italian cast off】とあります。
さらに「棒針編み大全」で調べてみたらありました。
どうやら、ブリオッシュ編みと相性がよいようで、伸縮性のある止め方の様です。
ただ「棒針編み大全」の解説図は一目ゴム編みのものなのですが、Amy slipoverのゴム編みは基本が2目ゴム編みで、アレンジとして1目ゴム編みでも良いとのこと。
わたしは2目ゴム編みをしているで、棒針編み大全の図解ではやり方が分かりません。
なのでインターネットで検索するのですが、【italian cast off】で検索1目ゴム編みの場合の止め方ばかりが出てきます。
↓こちらが一目ゴム編み止めの【italian cast off】です。
【italian cast off 2rib】とか【italian cast off 2×2】など思いつくキーワードで検索するも、何やら別の名前のcast off(または bind off)が出てきて、それが2目ゴム編みの【italian cast off】なのかわからず…。
【italian cast off】と一目ゴム編み止めの仕上がりが見た感じ似ているので、二目ゴム編みの場合の【italian cast off】を諦めて、ふつうに二目ゴム編み止めにすることしました。
結局2目ゴム編みのときの【italian cast off】のやり方はわからないままなので、「こんなとじ方があるらしい」と頭の片隅置くことにしました。
どなたかご存じでしたら教えてください。
Sandnes Garn 気に入りました
Sandnes Garnで編み物の楽しいがまた増えた Sandnes Garnのオリジナルデザインはふだんのファッションに取り入れやすいデザインが豊富です。
(似たようなデザインが多い気もするけど)
Sandnes Garnのパターンブックには、わたしがまだまだ編みたいデザインがあるので、今回課題として残した「italian cast off」とは違った新たな技術と出会えそうです。
編むこと、ファッションに活かすこと、そして新しい技術に出会うこと。
編み物って本当に楽しいことがたくさんありますね。