編み物がストレスになってない? 編み物警察との上手な付き合い方

編み物初心者

先日Twitterで見かけたワード「編み物警察」。

この編み物警察の存在は、これから始めたい人たちの編み物への参入を阻害していると言われています。

初心者だけでなく、ある程度経験を積んでいる人にとっても厄介な存在です。

そこで今回は、編み物警察とはどんな人なのか、編み物警察に会ったときはどうすれば良いのか考えてみました。

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編み物界にもあるマウントと警察


カメラ兄さんさんによる写真ACからの写真

最近いろんな警察が街中に増えましたよね。
自粛警察、マスク警察…。時代が生んだ警察です。他にも「着物警察」なんてものもいますね。

そして編み物の世界にもそれは生まれました。それが編み物警察

初めて聞いたとき、わたしはちょっと信じられませんでした。わたしにとっては編み物というのはほっこり優しい世界だったし、少なくともわたしの周りには該当するような人はいないから。

わたしの編み物の活動はTwitterとInstagramの投稿とこのブログがメインで、全て更新頻度は少ないので他のニッターとの関わりは少ない方かもしれません。

リアルでは月1回開かれる編み会に参加していました。

この活動の中では、わたしはマウントを取られたこともないですし、編み方や出来上がり、色合わせなど、否定をされたことはありません。
みなさん「素敵ー」と褒めてくださいます。

なので「編み物警察」というワードを見て少なからずショックでした。最近よく出てくる「◯◯警察」と呼ばれる人は、控えめに言っても関わりたくない人だからです。
同じ編み物仲間として関わりたくない人が存在することがショックでした。

どういう人が編み物警察と呼ばれるかは、以下のブログに簡単にまとめらていますのでこちらをご覧ください。

chakoiwadeさんのブログより → Twitterで話題の「編み物警察」とは
佐倉編み物研究所さんのブログ → 編物警察

警察が主に出没するの場所は、編み物教室やニットカフェなどリアルで人が集まる場所ですが、SNSにも出没するようです。ブログにコメントを書き込まれたという人もいます。

マウントをとる人が全員編み物警察というわけではないと思いますが、編み物警察は編み物でマウントをとる人のようですね。

佐倉編物研究所さんがいうように、編み物警察の存在が若い人たちの編み物界への参入の阻害になっているいるならばとても悲しいことです。

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なぜ編み物警察になってしまうのか

編み物警察になっている人は、編み物を始めた頃から警察というわけではないはずです。
始めた頃は誰だって編み物は上手にできないし、知らないことだらけなので。

ではなぜ編み物警察になってしまうのでしょうか。

編み物警察は気持ちがいい

なぜ編み物警察になってしまうのかというと、それは承認欲求を満たしたいからだと思います。
人間は誰でも承認欲求を持ち、その欲求が満たされると気持ちよくなります。

編み物警察の特徴は、自分のやり方を押し付ける・自分が知らない方法でやっている人を受け入れない・認めないことです。そして自分のやり方で相手に従わせようとします。

「それは違う」
「これはこうしないといけいない」
「こんなことも知らないの?」

というように。

なぜそんなことをするかというと、自分の方が編み物では上である・自分は正しいと相手に認めさせたいからです。つまりこれは承認欲求です。

わたしもInstagramでいいねをたくさん貰えるとすごく嬉しくなります。嬉しいという感情は気持ちがいいですよね。
このように自分の作品が評価されることは承認欲求を満たすことにつながります。

編み物警察にとっては、自分の方が編み物では上である・自分は正しいと相手に認めさせることが承認欲求を満たす手段となっているのです。

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編み物警察との付き合い方

平和に編み物をしてきたわたしも、いつかは遭遇しそうな編み物警察。

編み物講師(講師には資格があります)相手にも出動する強者警察もいるようですが、承認欲求を満たすためには編み物の経験が浅い人は狙われやすいと思います。

これから編み物を始めたい人、始めたばかりで編み友を作りたい人もいつ遭遇するかわかりません。では編み物警察に遭遇したらどのように対処すれば良いかを考えてみます。

編み物警察はかわいそうな人と思いましょう

随分とトゲのあるサブタイトルになりました。

「なぜ編み物警察がかわいそうなの?編み物警察に嫌な思いをさせられた人の方がかわいそうでしょ?」と思うかもしれませんね。

確かに編み物警察にあれこれ言われて嫌な気分にさせられた人は心底同情します。でもかわいそうだと思うのは、その嫌なことを言われたことだけです。

編み物警察の方が長い目で見たら実はかわいそうなんです。
なぜかというと、成長の機会損失をしているからです。

「こうしないといけない(=わたしと同じようにしなさい)。」

この言葉を発した時点でその人の成長は止まります。

chakoiwadeさんの言うように編み物は口伝も多いです。海外では家庭ごとに伝えられている編み方もあるくらいです。

わたしの実体験で言うなら「指でかける作り目・一般的な作り目」と呼ばれている作り目も、いちばん初めの糸のかけ方が母に教わったかけ方と基礎の本で違いがあります。

母は家政科の学校に通っていて、そこで編み物を習ったと言います。
初心者が最も信用する学校の先生と、基礎の本ですら違いがあるくらいです。

歴史も長く、世界中で行われている編み物にはたくさんの編み方があるはずです。

編み物の紀元は原始時代にまで遡り、ループで構成された今日的なニットは西暦3世紀につくられているという話があります。

どれだけ長く編み物をしていても日本人の寿命から考えても長くて80年ほどでしょう。
長〜い歴史がある編み物の全てを知っているわけがないと思いませんか?

それなのに自分が知らない編み方で編む人に対して、自分が知っている編み方を押し付け、知らない編み方を認めない・知らないままでいることはもったいないことです。

編み物警察の対処の仕方

たくさんある編み方の中で、みなさんが編み物警察と違う編み方をしていても不思議なことではありません。

もし編み物警察にあって「間違い!」「こうするべき!」と言われたら

「そうなんですね!それはなぜですか?」

と質問してみましょう。

ポイントはまず相手を受け入れることです。
そして質問をすることで、相手の主張は意味があるものなのかを判断します。

質問に対する答えに納得できる人ならば、その人を先生としてお話を聞いていきましょう。

「◯◯さんが言っていたから!」「本に書いてあったから!」となんだか薄っぺらい答えしかなかったらその場はニコニコやり過ごしましょう。

ここで「でもわたしの本にはこう書いてありました!」「動画ではこうやってました!」というように、反論するのはやめましょう。
逆上させるだけなのでグッと堪えて「この人は知らないんだなぁ」と思って適当にあしらうのがベストです。

大切なのは、何か言われたときにすぐに身構えるのではなく、ひととおり話を聞いてみることです。
キツイ口調で指摘する人全てが警察というわけではなく、単純に言い方がキツイだけの場合もあります。

キツく言われるとドキドキしちゃうし、この人嫌だなって思うかもしれませんが、キツく言う人全てを切り捨てしまうと自身にとって有用な情報も逃してしまうかもしれません。

でも、例え警察なわけでもなく、確かな技術や知識をもった上でのアドバイスでも人間には相性というものがありますので「合わないなぁ」と思ったらそっと距離を置きましょう。

せっかく編み物を楽しみたいのに人間関係のせいでストレスになってしまうのはもったいないです。

うまく立ち回りましょう。

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もしかしたら自分も警察になっているかも

これまでは、これから編み物を始めたい人、始めたばかりの人に向けてわたしの考えを伝えてきましたが、ここではある程度経験を積んでいて他人のやることが気になってしまう人に向けてお伝えします。

大切なのは自分のやり方と他人のやり方が違っても気にしないことです。

「わたしはそんなに押し付けがましくないわ。」と思っていても、良かれと思って言った言葉は相手にとっては余計なお世話であることは、編み物に限らずよくあることです。

編み物教室の先生ならばしかるべき指導があると思いますが、編み物教室で先生という立場ではない限り、基本的には相談されない限り何も言う必要はないでしょう。

でも、それだと確実に後で困ることになる。
と、どうしても教えたくなった場合は言い方を工夫しましょう。

「やりにくそうに見えるけど、こうしてみたら楽になるんじゃないかな。」
「後々こうしたいなら、こうしておいた方が良いですよ。」など。

先述したように自分が知らない方法を受け入れないことは、自分が成長できる機会を失うことになります。

今はインターネットで世界中のニッターとつながることができて、たくさんの情報を仕入れることができる時代です。

始めたばかりの人が世界中の情報を仕入れ、たくさんの編み方を身につけたらあっという間に抜かれてしまい置いて行かれます。
経験が浅い人に考えを押し付けるだけで満たせていた承認欲求は満たせなくなります。

考えを押し付ける人は嫌われてしまいます。
周りに人がいなくなってしまいます。

「へー。そんな方法もあるのね。」と思って上級者や指導者の立場であっても、自分と違う編み方で編んでいる人に教えてもらうくらいの心構えでいましょう。

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