簡単解説 棒針の種類・特徴・使い道

編み物初心者

過去記事の編み物に興味がある人へ—一緒に編み物を楽しもう!— の編み物の準備、編み針の節にて、棒針編みの種類について触れました。

編み物に興味がある人へ—一緒に編み物を楽しもう!—
この記事は2019年2月19日に公開した記事をリライトしました。 ニット好きだし、自分で作ってみたいな。でも、なんだかんだ忙しいしな。難しそうだしな。 こんな理由で編み物に興味があるけど踏み出せないという方、いますよね?

今回は、棒針の種類と具体的な使い方について解説します。


それぞれの針の特徴やメリット・デメリットを踏まえた上で道具選びの参考にしてください。

スポンサーリンク

まずは、どんな棒針があるかを知ろう!

棒針の種類には、2本針、4本棒針・5本棒針、輪針があります。
そして素材もさまざまです。
素材に関しては、木製、竹製、アルミ、プラスチックなどなど。
どの素材がいいのかは、はっきり言って人それぞれ好みです。どの素材がいいかは、“重くなってもしならないこと”くらいでしょうか。

しかし、種類に関しては使いどころを抑えた上で、ふさわしい種類を使ったほうが編むスピードも上がりますし仕上がりにも差がでます。

基本の棒針、玉つき2本棒針

セーターの身頃や袖、マフラーなど往復編みをするときに使います。
編み目が外れないように片側に玉がついています。
長いものと短いものがあり、編む物の幅によって使い分けます。
私個人的には、長い針でマフラーなどの幅が狭いものも編んだりします。
大は小をかねるです。
しかし、幅が狭いものを編む場合は短い針の方が扱いやすいです。

玉つき2本棒針

棒針編みは1段編むごとに編み地をひっくり返し裏側を見て右から左に編みます(左ききの場合は左から右)。表を見て右から左、裏を見て右から左。これを繰り返します。

4本棒針・5本棒針

4本棒針・5本棒針

棒の両端とも尖っていて、輪に編むときに使います。
玉つき棒針と違い、輪に編むために両端から編み目が移動するようになっています。
長いものと短いものがあり、セーターを輪に編むときやセーターの襟を編むときは長い針を、靴下やミトンなど小さなものを編むときは短い針の方が扱いやすいです。
針の片方にキャップをつければ玉つき2本棒針と同じように使うことができます。

輪針

輪針

2本の棒針をビニールコードでつないだ針で主に輪編みに使います。
コードの長さに種類があります。
大きなスヌード、輪編みのセーターにはコードが長い針、袖口や帽子にはコードの短い輪針を使います。
レシピにそって作品を編む場合、レシピに輪針指定があれば大抵は長さの指定もあります。
指定が特にない場合は、作品の仕上がりサイズよりも短いものを使います。輪に編むのでコードが作品よりも長いと、段の初めの目と終わりの目が届かないので編むことができません。

スポンサーリンク

使用方法いろいろ!工夫次第で揃える道具は少なくて済む輪針の魅力

前述の通り用途にあった棒針を使うの一番ですが、「この針じゃないとできない」ということでもありません。
私は玉つき2本棒針、4本棒針・5本棒針、輪針の中では、輪針を一番好んで使っています。
前述の基本の使い方を踏まえた上で、輪針の魅力をお伝えしたいと思います。

輪編みだけじゃない!便利な輪針の使い方

輪針は輪編みに使うと前述しましたが、往復編みにも使えます。
以前は往復編みだけなら玉つき棒針だけで充分だと思っていましたが輪針だからこそのメリットがあります。

下の画像は現在私が編んでいるショールです。

玉つき2本棒針で編むショール

編み進むに連れて幅が広がりまた狭くなるデザインで、完成品は三角形になります。
このショールを編み始めたとき、使用したい8号針は別の作品で使っていたので手持ちの玉つき8号針を使用しています。
そして、途中から8号の輪針に持ち替えました。持ち替えた理由を解説します。

まず、使用してる棒針は長い針です。
編み始めは、目が少なく段を進めるごとに目を増やして幅を広げていきます。
針の長さに限界がありこの時点で針の長さ一杯に編み目が増えています。

編み目はこれから先も増えていきます。すると棒針の長さが足りなくなり編み目が針から落ちてしまいます。
輪針なら棒針より長くできるので目が落ちることもありません。

また、編むごとに重さも増えていきます。
往復編みをしているので、右から左に編み進んでいます。
左の針から右の針へ編みながら編み目を移していきますが、段の中盤に来ると右側の針が重くなり目に針を入れて糸を引っ掛けるときにかなり右手首に負荷がかかり、手首がこってしまいます。
輪ばりにしても重さそのものは変わりませんが、棒針と違いコードで曲がるので支点(手首)からの距離が棒針より短くなる分、負荷が変わり手首のコリを防ぐことができます。

玉つき2本棒針から輪針へ差し替えたショール

さらに、持ち歩くにも便利です。
棒針は長い分大きめの鞄にしないとはみ出てしまい、すれ違う人に引っ掛けたりするかもしれませんが、輪針ならくるくる丸めてコンパクトに収納ができます。
もっとさらに、長い棒針は編んでいるときに玉がテーブルにぶつかり編みにくいのですが、輪針なら針の部分が短いのでテーブルにぶつかることもありません。

こんな時はどうするの?針より小さいものも輪に編めるマジックループ

例えば赤ちゃんようの小さな靴下を編みたいとき、3号の5本棒針を使ったりします。
これは私の編み癖だと思いますが、4本棒針や5本棒針を使って輪に編むとき、針と針の端の目がゆるくなってしまいます。仕上げで水通ししてスチームを当てたら目立たなくなりますがなんとなく気に入りません。
また、一段編むのに針の入れ替えが、3回または4回発生します。針の入れ替えが煩わしいと感じます。
輪針ならそんな問題は起こらないのですが、一番小さな輪針でも23センチです。赤ちゃんの靴下を編むにはなんとも使えません。また、コードが短ければ針も短いので持ちにくいです。
するとやはり4本棒針・5本棒になります。

小さな輪編みをするには輪針は使えないのか?いうと、そうではありません。
先ほど「コードが作品よりも長いと、段の初めの目と終わりの目が届かないので編むことができません。」と言いました。
ですが、コードが長い輪針を使って小さな輪編みをするマジックループという編み方があります。
この編み方を覚えれば輪針さえあれば何でも編めます。

すでに編み物をしたことがある方は聞いたことがあるかもしれません。
マジックループは、1段の目を半分に分けて半分編んでコードを引き出して、また半分編むと編む方法です。
細かいやり方は以下を参考にしてください。

この編み方ができれば短い輪針がなくても、4本棒針・5本棒針がなくても小さい輪編みをすることができます。

注意事項として、コードが硬い輪針だとコードを折りまげることが大変なので、マジックループで編めません。コードの硬さも様々なのでマジックループで編む前提ならばコードが柔らかいものを揃えましょう。

スポンサーリンク

棒針だって輪針に負けない!こんなときは棒針で

前述では私が思う輪針の魅力をあげました。
しかし輪針にもデメリットがあります。そこが気になる場合には玉つき2本棒針や4本棒針・5本棒針が活躍します。ここでは輪針のデメリットと解決方法を紹介します。

マジックループのここが嫌!

マジックループは1段の目を半分に分けて編んで、コードを引き出してまた半分編むという方法ですが、このコードを引き出すときにうっかり半分に分けていた目がまとまってしまうことがあります。
また目を半分に分ける作業そのものが嫌だという方もいます。
そもそもコードを引き出す作業が鬱陶しいとも・・・。
さらにコードを引き出した箇所の目が緩むという声も聞きます。

4本棒針・5本棒針で編む時の針を入れ替える回数や、こちらの針を使ったほうが目が緩まないという方は、マジックループではなく、4本棒針・5本棒針を使ったほうがストレスがないかもしれません。

輪針が増えるのが嫌!

輪針は針の太さごとに、コードの長さの種類があります。

マジックループで編む場合、ある程度の長さが必要になります。大は小かねるということで、例えば120センチの輪針を使用しセーターの身頃を編み、その輪針を使用し袖口をマジックループで編む場合、コードを引き出す作業が大変になります。すると適切な長さの輪針が欲しくなり、同じ号数のコードの長さ違いの輪針を揃えます。

編みものが習慣になるとこういった状況の繰り返しで号数違いの輪針をどんどん増やしてしまい、収納や整理が大変になります。

その場合、コードを付け替えることができる輪針を購入すると輪針がどんどん増えるという問題はクリアできます。
しかし、付け替えが出る輪針もそれなりの問題外あります。
コードと針のつなぎ目が緩んで糸が引っかかるとか、セットの一部だけ破損した場合、破損分だけの購入ができないなど。

そういう問題を踏まえた上で付け替えできる輪針セットを購入しようといろいろと調べるとだんだん億劫になりますね(私もそうでした)。

時間と予算と気持ちに余裕があるときに、じっくり検証して納得できたら購入するのがいいと思います。

スポンサーリンク

まとめ

いかがでしょうか。
編み物を始める前の道具選びは、万全と思っていてもやっているうちに「あ、あれも必要だった」ということが出てきます。私自身は編み物が生活の一部になっているので道具を揃えるのも、長い目で見て高価なものでも必要であれば揃えたくなります。
ですが、これから編み物を始める方、まだ経験が浅い方、かぎ針編みの方が好きで棒針もちょっとやってみようかな。という方ならば、記事に出した付け替えができる輪針のセットはハードルが高いと思います。

それまでは高価格ではない4本棒針・5本棒針または必要な号数・長さの輪針をおすすめします。
編み物に夢中になってもっといろいろやりたいことが増えたら道具もランクアップするのがいいと思います。道具を探すこと自体もワクワク楽しめるようになったら、高価な道具にも惜しみなく投資をするようになっています。

それまでは手に入れやすい道具でたくさん編み物を楽しみましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました